【就活・業界研究】鉄道業界を知ろう!業界情報のまとめノート
鉄道は、特に都心の人にはなければならない存在です。我々の生活は、鉄道で成り立っている部分も多いです。鉄道がなければ、北海道への貨物が全然来なくなります。
今回は、鉄道会社の業界研究をまとめてみました。業界研究のお助けになればいいなと思います。
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鉄道会社の事業内容概観
輸送関連
鉄道会社は、線路と列車がないと始まりません。鉄道インフラを整えるのが基本です。鉄道の利用者増加のためにバスを整備するという沿線開発の要素が含まれるものもします。
沿線開発関連
鉄道はあっても、客がいなければ意味ありません。たとえば仙台と盛岡を結ぶ鉄道を建てたとして、周りに何もないとします。仙台~盛岡間の利用客は来るかもしれませんが、新幹線でもなければ十分ではありません。
収益を上げるためにも、途中の駅の街づくりをしたり、沿線の観光事業に手を出したり…。そうすれば新しい需要ができると言われています。
職種・仕事内容(輸送関連)
本当に鉄道マン!これぞ鉄道!という職種を紹介します。かなり専門性が高い系統が多いので注意してください。
どの仕事も基本的には理系向きです。たとえば文系でも運転士になれるのは確かですがやや難しいでしょう。
運転士
運転士はその名の通り。鉄道を運転させる仕事を行います。マスコン握ってフルノッチフルブレーキ…京急じゃないか!
運転士に必要な項目は、集中力/注意力、判断力、臨機応変に対応する能力です。たとえ事故があったり不具合があっても、自分で列車の安全を確保しなければいけない、毎日が本番の職種です。
運転士になるには国家資格が必要です。試験項目は技能と筆記があります。筆記は一般でも受けられますが、技能テストの練習のためには、鉄道会社で練習を受けなければいけません。
一般に「駅員」⇒「車掌」⇒「運転士」がほとんどです。
詳しくはこちらをどうぞ。
駅務
駅務の仕事は様々です。乗客の安全や乗客の移動に関する駅内での業務を行います。
具体的には以下の通りです。どの職業も緻密さと正確さを重視する作業で、職人型で奥深いものです。
- 改札業務
- 券売機の取り扱い
- 忘れ物
- 乗換電車・バスなどの案内
- 鉄道運行に関する安全点検
例えば、混雑時に列車に接触しないようにすること、黄色い線の内側にのみ客がいるかのチェックも含まれます。
車両系統
車両の開発やメンテナンスを行います。
JR東海の新幹線などの自社開発の場合、設計や生産を行うのですが…。
多くの鉄道会社は自前の開発施設を持たず、外注していることも多いので注意してください。ただし車両系統は仕事がきちんとあります。メンテナンスです。自社で開発したければ自社開発企業または、東急車輛のような車輛会社に入ることをお勧めします。
電気系統
信号や踏切などの弱電とよばれるものから、電線などの強電とよばれるもの、大きく分けて2種類あります。これらのメンテナンスを行うのが主な仕事です。
弱電とは、電子基板関連を扱い、強電は電気をエネルギーとしてとらえる分野です。弱電は踏切などの担当、強電は高圧電線などの担当です。強電も弱電も危険な作業です。
強電の例として、架線のメンテナンスがあります。電線は常に電車のパンタグラフが接触して摩耗してくるので、劣化状態を管理して必要あらば直すと言う作業をします。
電車を停めないように注意する、自分が感電しないよう注意する必要がある分野です。
運転指令
運転指令は、円滑に鉄道を動かすために、運転士に指示を出したり、信号機などを操作したりする仕事をします。
鉄道は定時制がピカイチです。車みたいに1時間遅れが頻発すると言うことは無いです。
ただし人身事故や列車の故障で動けなくなったら、どうするのか。運転指令の担当が、鉄道をどう動かすかを指示します。鉄道がどこを走っているかの状況などを見ながら、運転見合わせをしたり、「君の車は新町まで行ってほしい」といった指示を出したりします。
参考:列車の運行が乱れたらどうするのか保線関連/線路の設備関連
線路に問題があれば、事故が起こりえます。たとえば線路に老朽化が起きていれば、鉄道を安全に走らせることは困難です。
安全のための線路のチェック/修理が必要です。線路のボルトが緩んでいたらきつく締めなおします。枕木が腐っていたら交換します。これを行うのも保線区の仕事の一つです。
線路に出て働く人たちは、列車の運行を妨げないような行動が安全のためにも、客のためにも求められます。
広い意味では、信号機や架線なども含みますが、これは電気系統で考察します。
参考:東急の採用~保線の仕事
職種・仕事(沿線開発関連)
※どこにでもあるような人事や事務・経営・営業などはここでは紹介しません。
お客さんを乗せるために街をつくることが多い鉄道会社は、街づくりそのものも戦略の一つになってきています。なぜなら街の人が使ってくれるから。
不動産分野
沿線の不動産事業を行います。鉄道なのに不動産と思うかもしれませんが、鉄道の客を増やすために近くの土地を開拓して価値を付けて売りつける行為もしなければいけません。
企画・戦略関連
沿線のブランディング活動を行います。また、沿線開発で建てる建物の戦略などを決めたりします。
現状
地方/都心/郊外などのロケーションによって直面する問題が異なります。地方では鉄道の乗車人数の減少、都心では混雑対策。長期的には鉄道利用率は人口減少とともに減少することも問題です。JRなどが潰れることは無いでしょうがある程度の縮小は覚悟されるべきです。
都心でも高速バスとの競合にさらされています。規制緩和以降、高速バスが増えて、それにより客が奪われた鉄道はたくさんあります。神戸鉄道の粟生線は、大量に客が奪われ、需要に合わせて本数を減らし、それによりさらに高速バスに奪われ…という悪循環さえあります。
鉄道会社に向いている人
分野別に大幅に異なります(重要)。
運行側の人間は、駅員を含めても…安全性は絶対ですから、1ミリの隙間も気づける几帳面さと集中力・注意力が求められます。適当な人や注意力散漫な人は向いていません。
逆に、経営側や沿線開発の企画側は、几帳面さよりもマーケティング・大局的思考でしょう。企画開発などと同じです。
さいごに
鉄道は社会を支えるインフラです。そのインフラは安全によって成り立っています。さらに、沿線開発は、鉄道に乗る絶対数を増やす意味で必要です。
鉄道会社は入る前も後も大変だと思います。夜間の運転手は、みんなが寝ているさなか輸送しなければいけません。しかしお客さんを目的地まで安全に運んで社会インフラを通して社会貢献することも価値があるのでは、ととりあえず書いておきますがどうとらえるかはあなた次第です。