【就活・業界研究】IT業界を知ろう!業界情報のまとめノート
はじめに
業界研究をすると、企業のイメージが変わる可能性が高い。IT企業は、一般のイメージでは、プログラミングをしているというイメージがある。ただし、そのイメージと合致するのは、必ずしもITの花形ではないかもしれない。
今回は、IT業界の業界研究を少し表に出したいと思う。ただし、就活生視点とすることにするため、就活生時代に得た情報のみを記述する。文字数は多いが、必要な情報はほとんど記述したつもりである。
以降、IT企業の業界情報を記述する。
広告
IT業界の業界研究-タイプ1:SI業界
日本でのシステムインテグレータとは、受託開発関連で、設計からテスト、運用保守までのすべてを一体として行う企業である。 基本的には受託開発。
用語説明
- 要件定義
- 設計
- 実装(コーディング)
- テスト
- 運用保守
- データベース
- フレームワーク
- ライブラリ
- UML
- IoT
- VR
どのようなソフトウェアを作成する必要があるか、そしてそのニーズをかなえるためにはどんな機能が必要なのかを考える。
プログラムのデータ構造や機能などを決定する。クラス構造などもここで決まる。UMLなどを用いる。
実際のプログラミング。新人などはある程度教育を受けたら、これをやることが多い。
プログラムが正しく動くかをチェックする。単体テストは、特定の機能がきちんと動くかテストする。例えば、ニコニコ動画のコメントが表示するかだけチェックする(表示するコメントは、あらかじめ用意されたテストケースでやる)。結合テストは、複数の機能を組み合わせてテストする。ニコニコ動画の場合、コメントがちゃんとデータベースからロードされ、きちんとコメントが表示されるかを確かめる。バグがよく生まれる。
ソフトウェアは、作ってしまえば終わりではなく、動かさなければならない。障害があったときはどうするかとかをかんがえる必要がある。
簡潔に言えば、データを管理しやすくするための仕組み。例えばこのブログはMySQLというデータベースを利用してブログの記事を保存している。
非プログラマ向けの説明だが、プログラミングを楽にするためにしばしば導入されるライブラリ。
よくつかう機能や関数などをまとめたもの。例として、JQuery(調べてね!このサイトでも使っています!)
共通化された設計図。UMLを知っていれば、UMLで記述された設計図は誰でも読める。
Internet of things.冷蔵庫や車などのもの(things)をインターネット(Internet)につなげる。
今はIoTの時代。Virtual Reality(仮想現実)。ゲーム業界などで、高度な描画処理を行い、リアリティを出す手法が用いられる。
ソフトウェアの制作過程ノート
一般的には、IT企業における、ソフトウェアの制作過程は、次のようになっている。
青の部分が上流工程、緑の部分は下流工程という。
上流工程:設計や用件定義といった、システム開発における前半部分で行うこと。
下流工程:コーディングやテストなど、システム開発の後半部分で行うこと。一般的なイメージのシステム開発に近い。
これを上から下の順番で行う。これをウォーターフォールモデルという。 しばしば逆戻りすることはあるものの、理念上は、順番にやることになる。バグがなければ。 仕様が多少でも変われば設計書が書き直しになるなど厄介だが、深入りはしないこととする(ここから先はエンジニアでないと わかりづらいことがあるので省略)。
このようにして、信頼性の高いソフトが作られることが多い。例として、日本の図書館の蔵書検索システムなどはこのように作られる。
SI企業の魅力としては、オーダーメイドを作ることにある。友達が「このソフト作って」「わかった」。これは、 正しい意味で受託開発である。
分類
日本でのSI業界は大きく分けて3つのパターンがある。
メーカー系 | コンピュータ系の企業のソフトウェア部門を独立させた、またはメーカー傘下に入った企業。例としては、日立ソリューションズ。ハードウェア関連の開発を担当する。 |
ユーザー系 | 特定の企業の、情報システムを扱う子会社。親会社の業務システムを構築する。 |
独立系 | 上記のいずれでもない、独立した企業のSI系企業。分野問わず業務システムを構築する。 |
メーカー系は、大手コンピュータメーカー企業の傘下にあることも多く、不景気の時は助けてくれたりする。
ユーザー系のメリットとしては、子会社の立場である反面、親会社から仕事があることにある。親会社関連の業務知識(専門分野)が豊富なところもある。逆に言えば、親会社の圧力が掛けられ、仕事を自由に選べないところがある。また、営業力が弱い、給料が安いと言う短所もある。
独立系は仕事こそ自由であるものの、自分で探さなければならない弱点があり、企業側が努力しなければ仕事が来ない。不景気のときは何もしてくれない。
業界研究をする前は知らなかったことでも、いざ学習すると意外な発見がある。
SI業界の闇
「就活の場」では、ほとんど語られないが、SI業界はピラミッド構造をもっていて、下層ほど苦しく上層ほど楽な(?)状態になっている。上層は実装をあまりしない傾向にあるため、無理な要求をしてしまうことも。就活の現場は厳しく、下層が大変なのに入り込むこともありうる。業界研究をしておかないと、知らなかったことになってしまい会社を辞めかねない。
2次請けや孫請けをする理由として、1次請けの企業ではできないから、という理由がある。元請けの場合は1次請けに。プログラミングができないSI元請け企業は、1次請け以下の企業にプログラミングをするように仕事を割り振る(仕事料は高くない)。そして1次請けができない技術や面倒なことを2次請けに、以上繰り返しになる。孫請け(3次以降)は悲惨になりやすい。業界研究でこの知識を入れておくことは必須である。
受託開発の注意点としては、デスマーチになりやすいこと。時間がない場合は、休みなど与えられるとは限らない。期限を守らないと信用にかかわるため、バグが多少あっても製品として引き渡されることも。
IT業界の業界研究-タイプ1:SI業界のまとめ
SI業界は、基本的にはピラミッド構造である。上層段階では一切プログラミングを行わない一方、下層段階は待遇が悪く、いわゆる「IT土方」がたくさんいることも問題である。
そのため、2次請け孫請けをするような企業はあまりよろしくないのが注意点であろう。ただ、元請けの企業がプログラミングをするかと言えば、特に大手はしない可能性がある…。プログラミングが大好きな人には、あまり向かないかもしれない。業界研究をして、元請け・1次請けと2次請け以降の特徴を覚えておこう。
IT企業の業界研究-タイプ2:自社開発
基本的にはBtoC、自社サービスの開発に全力を注ぐ。
Web業界
Google,pixiv,yahoo(独立系)などの会社が代表される。みなさんの想像するITといえば、ある意味こちらかもしれない。基本的には自社完結が多く、みんなの知っているサービスも多くはWeb系の作成したものである。
そして、就活においてはなぜか知らないが、あまりクローズアップされないタイプ。そして、今まで説明したことが成り立つとは限らない環境(とくに、上流下流など!)
ホスティングサービス関連・プロバイダ(2016.10.07追記)
レンタルサーバーを貸し出したり、インターネット回線を提供する企業も、IT系のひとつである。この企業がなければこのページすらも公開できていない。このページのサーバーは、レンタルサーバー会社がコントロールしているのである。
プロバイダがなければ、パソコンのインターネットができない。モバイル回線だけではパンクしてしまう。
この2つは、IT業界では存在不可欠な存在でもある。
注意点
- アジャイル開発を用いる。設計、
- 仕様は容易に変化します。変化に対応できないと淘汰されます。
- 設計ができる、上流工程の経験があるだけではだめ。特にGoogleではプログラミングができない人は非歓迎
- 企画者や開発者の境目がない。上流と下流さえない。
- コーダーも非歓迎。設計できないの?
就活におけるIT企業とは異なります。技術力が大事な世界です。
例
コロプラ(ゲーム業界でもあるが、特性がWeb寄りのため掲載)、Google、pixivなど
パッケージソフト業界
悪く言えばノット、オーダーメイド。ただし、自分の開発した機能を、多くの人に利用してもらえるため、当たれば 費用対効果はすさまじい。ソフト自体は低価格でも、機能に優れ、バグフィックスが早い、サポートを受けられる、情報が多いなどのメリットがあり購入者が多い。
例として、Microsoft,oracle(databaseを扱う)など。受託開発と異なり、企業ごとに特色が出やすく、特定のソフトウェアを作ることにこだわりがあればいいかもしれないが、いろんなものを作りたい人は止めておいた方がいいと思われる。
IT企業の業界研究-タイプ2:自社開発のまとめ
企業ごとに特色が現れやすいのが特徴。ただし、通常のSI系とは異なるので注意。業界研究では不十分で、企業ごとの企業研究に力を入れるのも推奨される。
IT企業業界研究まとめ
実際の企業では、SI企業と自社サービスの混合もあるものの、大きく分けると2種類に分類できる。比較して、どちらが自分に合うのかを考えよう。ブラック企業も多いので、しっかり見極めよう。孫請けや2ちゃんねるで悪く言われている会社は要注意。きちんと業界研究&企業研究をして、きちんと知識をつけよう!